DTMスキルアップメモ - frenchbread

見習いボカロPがそこそこのボカロPになるまで、が描かれていくはずのブログ。

モードのお話〜幻惑のドリアン、情熱のフリジアン、郷愁のミクソリディアン

こんにちは、frenchbreadです。

最近Addictive KeysとJunk Guitarを購入したので、そのへんのレビュー記事を書きたいけど研究不足でまだ書けない・・ので今回は音楽理論系の記事にしました。

 

独特な雰囲気が演出できる「モード」

モードをご存知だろうか。

当たり前だろという方、聞いたことあるけどポップス制作には使わないでしょという方、知らんという方などいると思う。

この記事を主に見ていただきたいのは2番目の方である。

 

と言いつつ、一応基本のおさらいも。

モード(旋法)は音階のバリエーションであり、一般的に使うのがメジャースケール・マイナースケールだが、それ以外にも比較的よく使われものがいくつかある。

メジャーとマイナー(ナチュラルマイナー)はピアノの白鍵の「ド」や「ラ」から始まる白鍵だけの音でスケールで成立するが、それ以外のよく使われるモードも、白鍵のある音で始まり白鍵だけの音でスケールが成立する。

 

ドで始まる:イオニアン (メジャー)
レで始まる:ドリアン
ミで始まる:フリジアン
ファで始まる:リディアン
ソで始まる:ミクソリディアン
ラで始まる:エオリアン (ナチュラルマイナー)
シで始まる:ロクリアン

 

というわけだが、イオニアンとエオリアン以外どんなときに使うのだろうか。

この記事では、青字にした3つのモードについてサンプルを用意したのだが、特定の雰囲気を全面的に演出したい曲を作りたい場合に使いどころがあるのでは、というのが現時点のわたしの理解である。

 

(なぜリディアンやロクリアンをスルーする中途半端仕様なのかというと、ボリューム的に3つくらいのほうがちょうどいいかなというのと、単にわたしの知識レベルの問題。)

 

まずサンプルはこちら。0秒からドリアン、12秒からフリジアン、19秒からミクソリディアンである。

打ち込みが下手かつ雑な点はお詫び申し上げるが、雰囲気は伝わるはず。

 

なおミクソリディアンの曲のメロディはFF3「水の都」である。適当にピアノで弾いてたらこれが出てきたのでそのまま使ってみた。(原曲はミクソリディアンに統一した曲ではなかったはず。)

 

幻惑のドリアン

ドリアンは「レミファソラドレ」のスケールで、ナチュラルマイナーなら「シ」が♭になるところがナチュラルになる。あるいは「ラ」はじまりのナチュラルマイナーに対して「ラシドレミファ#ソラ」のスケールと見てもよい。

 

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イラストの見方は、色付き鍵盤がこのモードのスケールで、◯が付いている鍵盤が同じ調でナチュラルマイナー(メジャー)だった場合のスケール。

 

ドリアンは、ナチュラルマイナーに対して、ときおり真っ直ぐな勢いを削がれて心の迷いを問いかけられるような幻惑性がある、という印象だろうか(言葉にするのは難しいね・・)。

 

情熱のフリジアン

フリジアンは「ミファソラシドレミ」のスケールで、ナチュラルマイナーなら「ファ」が#になるところがナチュラルになる。あるいは「ラ」はじまりのナチュラルマイナーに対して「ラシ♭ドレミファソラ」のスケールと見てもよい。

 

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トニックに対する半音上の音が独特の緊張感を持っていて、サンプルのようにスペイン風な情熱を感じる曲を作りやすい。

ということで「情熱のフリジアン」と命名したのだが、今はヒップホップで使われることも多いそうな。

 

郷愁のミクソリディアン

ミクソリディアンは「ソラシドレミファソ」のスケールで、ナチュラルメジャーなら「ファ」が#になるところがナチュラルになる。あるいは「ド」はじまりのナチュラルメジャーに対して「ドレミファソラシ♭ド」のスケールと見てもよい。

 

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 ※色が変わっているのはマイナーとメジャーの違いを表現したつもり

 

ナチュラルメジャーにおけるトニックの半音下の音は「早く解決してトニックにおさまらなきゃ」という性質をもつと言われるが、ミクソリディアンではその半音下が全音下になることでその性質が和らぎ、少しゆったりした安らぎを感じるスケールになっているのだと思う。

 

特性音とコード

上で青字にした音、つまりナチュラルメジャー/マイナーのスケールと異なる音を、モードにおける「特性音」と言う。

この「特性音」を使うところでモード感が出る。そりゃそうだって話で、使わなかったらただのメジャーかマイナーである。

 

そして、コードとしてもこの「特性音」を含むコードが、モード感を演出しやすいコードとなる。たとえばドリアンであればⅣのコードなどである(DスケールならGのコードとなり、ナチュラルマイナーだとGmになるので差が出る)。

ただコードについては制約が多い面もあって、曲を作る際にときどきノンスケールの音をコードの構成音に混ぜ込むのは普通にやることだが、せっかくドリアン等のモードで曲を作っているのに、コードの構成音内で特性音が非特性音に置き換えられてしまうと一気にモード感が失われるためである。

 

とはいえ、モードを統一することにこだわらなければそこまで神経質にならなくても良いかもしれず、ポップス等でモードが使われる場合も、曲の一部で雰囲気の演出としてさりげなくモードが織り交ぜられるパターンが多いようだ。

逆に言うと、別にこれまでモードを意識していなかった方でも、部分的にAマイナーの曲にDのコードを使ったり、Cメジャーの曲にBのコード使ったことがある人は多いはずで、局所的にモード感を取り入れているとも言える。