DTMスキルアップメモ - frenchbread

見習いボカロPがそこそこのボカロPになるまで、が描かれていくはずのブログ。

耳に自信がないDTMerでも十分使える「Invisible Limiter」

こんにちはfrenchbreadです。

A.O.M. 社の評判のリミッター・マキシマイザー「Invisible Limiter(インビジブルリミッター)」を購入したので、今回はそのレビューと使い方について。

なお、僕が購入したのは初代の「Invisible Limiter」で、現在は「Invisible Limiter G2」という後継モデルがあります。これについては後述。

※販売ラインナップや価格は2017年11月現在の情報です。

 

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ざっくり所感

よく言われる通り、まずは「音質をあまり損なうことなく音圧を上げることができるリミッター」だと思います。

・・といっても!実のところは僕は聴感にまったく自信がありません。「他のユーザーの方も数多くそう言ってるのでそうだと思ってる」だけです(きっぱり)。

とりあえずそこは多くの方の証言があるので安心していただくこととして(?)上記の点以外にも2つ、オススメできるポイントがあります。

  1. 購入〜インストールが簡単・安心
  2. 「UNITY GAIN MONITORING」「BYPASS」ボタンを使うことで「どこまで音圧を上げても大丈夫なのか」が容易に判断できる

 

購入からインストールまで

導入してしまえば変わらないとはいえ、まず嬉しいのは、購入からインストールまでが簡単・安心ということです。

購入するには、以下のページから「ライセンス購入」をします。

Invisible Limiter | A.O.M. Audio Plug-Ins

 

ライセンスには1年と無期限があり、1年をまず買ってから無期限に延長しても、はじめから無期限で買った場合と同じ金額となる設定です。安心して1年購入できますね。(僕も1年ライセンスを購入しました。)

 

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ライセンスを購入すると(この購入手続きもかなりシンプルで、余計な情報をやたら入力させられるようなこともないので、ストレスがたまりません)、その後の手順を案内してくれるメールが届きます。

必要な手順は少なく、指示も明瞭なので、インストールするまでにつまずくことはほぼないでしょう。

 

どこまで音圧上げればいいの?

リミッター・マキシマイザーは他のエフェクタに比べて機能がわかりやすいので、マニアックに使わない限り、迷うポイントはほぼ「どこまで音圧を上げるか」に尽きると思います。

基本的にはがんがん上げたいけど、上げすぎて音質が破壊されるのはもちろん困る。でも自分の聴感やミックス力にはいまいち自信がない。

そんな方に便利なのが「UNITY GAIN MONITORING」「BYPASS」ボタンです。

以下の動画がとてもわかりやすいので観てください。Invisible Limiterの中でも「Nano」というモデルの解説動画で、これ自体は現在入手できないのですが、この2つのボタンについては共通なので気にしなくてOKです。該当箇所は7:56あたりから。

 

youtu.be

 

まとめると、 

  •  「UNITY GAIN MONITORING」を押すと「音圧を上げずに音の変化だけが再現された状態」になる。
  • この状態で「BYPASS」のオン・オフを切り替えて聴き比べることで、音圧変化に騙されずに「音が劣化しているかどうか」だけをチェックすることができる

です。これなら聴感に自信がなくてもなんとかなります。(試しに+15dbとか極端な設定にしてみるといいです。わかります。)

 

これで「やりすぎチェック」ができることがわかったので、安心して音圧を上げられます。

上の動画ではRMS-8db〜-4dbが推奨されていますが、たとえば「音圧が大きいところでRMS-6dbを目指す」など目標を定めて、DAWのメーターを見ながら「INPUT GAIN」を上げていきましょう。

目標まで音圧が上がったら先の機能を使ってチェックして、音質が破壊されていなければOK。なんちゃってマスタリングの完成です。

 

なお、もしRMS-6dbを狙う程度で「そこまで上げたら音質が崩れる」という結果になってしまった場合は、たぶんそれ以前のフェーダーや音色設定に問題があるのだと思われます。たぶんね。

 

各ツマミ・ボタンの意味

唯一Invisible Limiterで残念に思ったのは(ってワガママが過ぎるんですが)、マニュアルが英語のみということ。

なので、僕と同じく英語なんて見るのも嫌だって方のために説明を試みましょう。凡人による凡人向けの解説です。

LIMIT LEVEL

INPUT GAINで音圧を引き上げたあと、このLIMIT LEVELで設定した音圧を超える音がリミッターで処理されます。つまりは小さい値にすると激しくリミッターがかかってしまうので、さすがのInvisible Limiterも音質が破壊されやすくなります。凡人は常に0dbでいいでしょう。

INPUT GAIN

メインのつまみです。この設定値だけ音圧がゲインされます。

OUTPUT GAIN

最終的にここの値が音圧の天井になります。-0.1dbがよく使われますが、わずかなクリッピングも避けるために-0.2〜-0.3にする人も多いようですね。後述のOVER SAMPLINGをうまく使えばその辺も解決できるかも。

CH MODE

L/RとM/Sが選択できるので、いわゆるM/S (Middle/Side) 処理に対応しているということですね。

OVERSAMPLING

プリセットにもバリエーションがいくつかあるし、これ何??ってなりますよね。

A.O.M.には以下の図があります。

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つまり、音をデジタル化するときのサンプリングレート(44.1KHz等)で波形が細かく分解されるわけですが、分解された点と点の間の音(上の2つの黒字+の間)にピーク部分があると、通常だと未処理になってしまいます。

そこを細かく区切って処理をする、というオプションがこのOVER SAMPLINGということですね。

当然ながら細かく区切るほど(最高で16xまで指定できます)、処理の質は細やかになりますが、CPUの負荷は上がります。

よって、ほどほど合理的な使い方は「編集中は1x、書き出し時のみ高倍率に設定する」ということになりそうです。

ちなみに1xの状態だとかなり軽いので、ほかの「高機能だけど重いリミッター」に比べてここも嬉しいポイントでしょうか。

その他

凡人はとりあえず初期設定でもいいんじゃないでしょうか?

・・正直に言うとまともに説明できません。笑

 

Invisible Limiter G2と比較

 公式サイトによれば、G2は以下のように説明されています。

Invisible Limiter G2は先代に比べて設定の自由度が高くなっています。基本的なリミッティング・アルゴリズムは先代から継承していますが、多数の追加機能、例えばリダクションカーブ形状の変更、ソフト・ニー機能、チャンネル・リンク機能、マニュアル・アタック/リリース機能、ディザリング、サイドチェイン・フィルタなどが実装されています。

 

つまり、基本性能は変わらず「もっと思い通りに設定したい」というハイスキルな人向けのコントローラが豊富ということなので、「音圧をそれなりにキレイに上げられれば十分」という人には初代でも十分なのかな、と思います。

あとは、G2のほうがUIがメーター付きで見やすいといったメリットはあり、ややこしいツマミを隠す「イージーモード」もあるくらいですし、コントローラを使いこなせない人にも恩恵はありそうです。

価格の差(無期限版が初代13,549円に対してG2が22,658円)をどう見るかですね。