DTMスキルアップメモ - frenchbread

見習いボカロPがそこそこのボカロPになるまで、が描かれていくはずのブログ。

LogicのDrummerの挙動を詳しく知りたい③

こんにちは、frenchbreadです。

Drummerシリーズの続きで、今回で完結します。今回は「挙動を知る」というよりは、前2回で分析した内容を踏まえて実践しました、というレポートです。

 


ドラマーとドラムキットを選ぶ

Drummerを使う場合、 実際に最初に行うことはドラマー選びです。

ジャンル分けがされているのと、日本語でドラマーの解説が入っているので、それほど苦労することはないでしょうが、何事も手早く進めるに越したことはありません。

またドラムについては、ドラマーを選ぶと、ドラマーごとのデフォルトのドラムキットが自動的に選択されます。同じ標準ドラムキットが複数のドラマーからデフォルト設定されていることはないので、Logicとしてドラマーの特色とドラムキットの音色はセットで設計されていると見てよいでしょう。

ドラムキットを変えることもできるのですが、初心者のうちはあえてやる必要もないと思いますので、ここはデフォルト設定でいくことにしましょう。

そこで、こんな早見表を作りました。Rock・Alternative・Songwriterの3カテゴリの生ドラム系ドラマー(個人的にR&Bは作らないので省いちゃいました)と、それぞれの使用ドラムキットをセットにして一覧にしたものです。

  

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※頻出する「圧縮された(compressed)」はうまく意訳できませんでしたが、名前のとおり「コンプが強めにかかった設定」と思われます。(コメントくださったえきさんありがとうございます!)

 

曲にあわせてDrummerリージョンを設定する

ここからは実際の事例がないと伝わりにくいと思いましたので、サンプルを作りました。Drummerだけでドラムトラックを完成させています。

曲自体のクオリティが(ギターとか・・)アレなのですが「ちょっとしたデモレベルの曲にDrummer入れるだけでこのくらいには仕上がる」と受け取ってもらえれば。

 

youtu.be

 

ドラマーは、ライトめなロック曲ということで無難に「Kyle」さんを選びました。

以下、Drummerリージョンを設定する上で工夫したポイントです。

 

キックとスネアは「従う」を活用

これまでの記事で触れませんでしたが、曲のノリとDrummerリージョンを手っとり早く噛み合わせるには「従う」を活用するのが楽です。

以下はAメロ1回目部分の設定(0:06〜)で、キックとスネアはバッキングのギターに追随させました。

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フィルがほしい部分でリージョン分割

Aメロ1回目と2回目の間は、1小節だけ2/4拍子にしています。

特徴的な部分なので、効果的にフィルを入れたい!ということで、2/4拍子の直前でリージョンを切って(ここでフィルが入らないよう、切った直前のリージョンはフィルなしに設定しました。1つ前のスクリーンショットです)、2/4拍子部分は「ダダダダ」と力強いフィルを入れてもらうよう調整しました(0:15〜)。

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Bメロ前半にハーフタイムを挿入

Drummerの演奏バリエーションはなかなか豊富ですが、やはり工夫しないと単調な演奏になってしまいがちです。

ちょっとした変化を与えるために、Bメロ前半(0:28〜)で、キックとスネアの「1/2」設定を使ってハーフタイムの演奏になるようにしました。

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またスクリーンショットは省略しましたが、Bメロ後半(0:34〜)はキックとスネアを「従う」設定に戻して、かつ複雑度を上げることで、一度落としたスピード感が上がってサビに向かっていく感じを演出しました。

 

サビはハイハットをオープンに

ロック曲のサビでよくあるドラムの演奏として、ハイハットをオープンにしたりライドシンバルを使ったりして、シャンシャンと高音を派手に鳴らすパターンがあると思います。

この曲でもその感じを再現すべく、サビ(0:41〜)では「詳細」のハイハットのクローズ/オープン設定を最大にしました(他の箇所は「自動」にしています)。

音色やミックスのバランス的に、あまり目立っていないかもしれませんが、サビ以前の演奏との差別化ポイントにはなっているはずです。

 

ハイハットやライドシンバルは、前回記事で触れたとおり、複雑度をあげてもあまり演奏が変わらないので「パターンのスライドを動かしても好みのフレーズを叩いてくれない」という場合にはぜひお試しを。

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キメが苦手な点は不満 

はい。こんな感じでした。

研究だとか言って3回も記事を書いてしまいましたが、多少のコツや特性を知っているとちょっと便利という程度で、初見でもほどほど試行錯誤すればこのくらいは誰でもできるでしょう。謙遜でも何でもなく。

それくらいDrummerの使い勝手がいいということですが、やっぱり不満な点もあります。それは思い通りにキメを入れるのは苦手だということ。

リージョンを切ったりしても、小節の途中の中途半端な拍の箇所などでは「シンバル+キック」などの派手な演奏はなかなかしてくれません。

こういうところはやはり自分でMIDIリージョンを個別に編集するしかないですね。まあそこまで求めるのはワガママが過ぎるというものでしょう。

 

ところでBFD3との連携はどうした?

もし①から通読している方であれば「あれ、BFD3でDrummer使いたいんじゃなかったっけ?!」と思ったかもしれません。ごめんなさい。

これについては独立したトピックとして、また別記事で扱おうと思っています!

 

(参考)ドラムの音作り

蛇足になると思いますが、関連トピックとして、Drummerを(そしてLogic標準音源をそのまま)使う場合の音作りについても触れておきます。

 

本文に書いたように「Drummerがデフォルト選択するドラムキットを使う」ことを前提とすると、ドラムの音作りとしてやることはそう多くありません。

(コンプ・EQ・リバーブなどのミックスも音作りの一部で、こちらはとても奥深いですが、ここでは言及しません。音源側の設定という意味での音作りの話です。)

逆に言うと、最低限の重要な設定だけ行える仕様にしてくれているということなので学習コストもかかりませんし、後々応用が効くよう、ここでできる程度のことは把握しておくといいと思います。あ、自分に対して言ってます。

 

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キックとスネアのパーツを交換する

キックとスネアのパーツは交換可能です。初心者は「え、いいよデフォルトのやつで」と思いがちですが、写真のとおり標準Drum Kit Designerでの選択肢はたった3択なので、それくらいの手間はかけてもいいでしょう。(20個から選べといわれると面倒になるけど、3択なら簡単ですよね?)

3 つなので、聞き比べてなんとなく選べば十分でしょうが、パーツの「i」マークをクリックするとパーツの情報が出てきます。サウンドの特色も書いてくれているので、耳に自信がなければこれを参考にしてもいいですね。

それから「Material(材質)」の情報なんかもあります。ドラムは木だったり金属だったりで作られていて、音の性格に影響するわけですが、Drummerのドラムキットで使われる材質としては以下のものがありました。マメ知識程度にどうぞ。

  • Maple(かえで)・Birch(樺)・Bubinga(ブビンガ)・Plywood(合板):木胴。温かくふくよか。メイプルが最もポピュラー。「合板」は複数の木の板を貼り合わせた作り方のことで、単板よりも強度が高くパワフルになる。
  • Brass(真鍮)・alminum(アルミニウム):金属胴。明るくシャープ。アルミはより軽めな音。
  • acrylic(アクリル):木でも金属でもない珍しい素材。硬質でまとまりがよい。

 

音の高さや響き具合を調整する

右側には3つのつまみがあります。

「Tune」は音の高さ、「Dampen」は響き具合(つまみを回すほどタイトになる)、「Gain」は音量です。

「Gaia」はミキサー側で動かしても同じですが、前の2つは(EQやコンプでの操作もできるとはいえ)ここで調整しましょう。

他の音源でもこれらのパラメータは調整できることが多いし、操作に対する変化もわかりやすいので、慣れておいて損はないかと。

 

Producer Kitを使う

標準のDrum Kit Desingerで設定できることはこれだけです。

物足りなければ、音源を「Producer Kit」から選べば、さらに以下のことができます。ただこの記事を参考にするくらいの段階であれば、まだ考えなくてもよいでしょう。

  • キック・スネア以外のドラムパーツの交換
  • キック・スネアに関してもパーツの選択肢が増加
  • ハイハットの開き具合をモジュレーションで調整
  • オーバーヘッドやルームマイク等の設定

実際にはこの辺に手を出す前に高性能な有料音源に手を出すほうが早い気もしますが・・格安DAWの標準付属音源としてはサポート範囲が大きいですよね!